こんにちは。群れなすアルパカ編集室です。
世の中に無数の本あれど、なかなかアルパカに関する本に出会う機会がない…と常日頃から思っている編集室は、出会うことができたアルパカ本を少しずつご紹介していくことにしました。皆様の新しいアルパカ本との出会いをお手伝いできたら嬉しいです。今回のアルパカ本はこちらです!
写真集『PERU ALPACA ペルー アルパカ』
B5変形(220mm × 174mm)/100ページ
写真=上田義彦 文=原研哉
発売日:2012年11月26日
発行:株式会社良品計画 / 発売:株式会社DNPアートコミュニケーションズ/JAN/ISBN9784887522541
商品説明
そこにしかなく、そのままでよく、未来もそうあってほしいもの−。素材の原点をたどって南米ペルー、標高4000mのアンデス山脈にアルパカを訪ねた旅の記録写真集。ジャケット裏にも写真を掲載。
無印良品の、素材の原点を求める旅の記録
無印良品が素材開発の一環として南米ペル―にアルパカの原毛生産の現場を取材したものを写真と文にまとめた旅の記録写真集です。旅の日付は2012年8月。ペルーでは冬の季節ですが、気温は初夏。赤道が近いからでしょうか。写真はパキっと青い空に、雄大な土地、そしてアルパカや原色を身にまとうケチュア族が印象的。
取材者はアルパカを飼っている人々と契約をして、毛を買い取っている団体MINKAを訪ねます。特徴として、有色アルパカ(白以外の毛の色のアルパカ)の毛を取り扱っているそうです。
MINKAという団体のオフィスを尋ねる。 ここは、アルパカを飼っている人々と契約して、有色アルパカの毛を使った製品を作って販売している。 現在、世界中の獣毛は 急速に白色化が進んでいる。 紡績の際に手間のかかる色選別をするよりも、白色種に絞って飼育し、自在に染色する方が合理的である。 そのせいで10年前は9割を超えていた有色アルパカは今日では1%まで激減し、絶滅の淵に立たされているそうだ。
合理化を求めて、このような現実が。2012年以降でも、この問題はまだ現在進行形だとペルーのアルパカ繊維に詳しい方がおっしゃっていました。
スリ種の有色アルパカがメイン
この旅では、ワカイヤ種(日本でよく見られるモコモコのアルパカです)ではなく、スリ種(ドレッドヘアーのように巻き毛で長い)の有色を探していて、写真集は基本的にスリのアルパカの写真が多いです。
アルパカといえばもこもこのワカイヤ種ですが、スリはミステリアスな魅力があります。スリを堪能するのにとてもよい写真集です。
そのほかにも、ケチュア族の女性たちが集まり、おしゃべりしながらまったりと糸を紡ぐ様子も知ることができます。アルパカ繊維のペルーでの取り扱われ方や、仕組み、インカ帝国の頃の放牧のことなど、短い文章ですがなかなか知ることのできない情報がぎゅっと詰まった1冊です。
なんと、WEBサイトで中身が読めちゃいます
無印良品のWEB「暮らしの良品研究所」内の特設ページで、こちらの写真集をご覧になることができます。
本には収録されていない日記文も載っています。写真は写真集の方が多いですが。
ぜひ気になった方はこちらのWEBをご覧になってはいかがでしょうか?
[くりかえし原点、くりかえし未来] 無印良品サイトへ