自然と美味しいご飯とかわいいもふもふ！岩手八幡平「サラダファームヴィレッジ」

こんにちは、群れなすアルパカ編集室です。東北地方では最北のアルパカのいる場所、岩手八幡平サラダファームさんへ行ってきました！その様子をレポートしたいと思います。
(取材日：2021年10月）

高原地の自然豊かな八幡平で暮らすアルパカたち

八幡平は、秋田県と岩手県にまたがる高原台地一帯。岩手県盛岡市から車で30分。岩手山が美しい姿で編集室を迎えてくれました。

美味しいともふもふが集合！

サラダファームさんは正式名は「サラダファームヴィレッジ」。食と癒しの空間をテーマに、地場産品を使ったカフェやお花、動物とのふれあいができる複合施設です。
人気のあじたまや自社栽培のお野菜や果物を使ったデリの直売所である「たまご館」（アルパカグッズもここ！）、鉢植えや観葉植物を購入できる園芸店「グリーン館」、カフェで食事やスイーツが楽しめる「トムテの森」、そしてアルパカやあひる、ヤギ、猫などがいる「ガーデンパーク(入場料は有料）」で構成されています。

ガーデンパークの入り口で、今回ご案内していただけるスタッフさんと待ち合わせ。さっそくアルパカに会いに行きます。アルパカの飼育スタッフ木村さんをご紹介いただき、サラダファームに暮らすアルパカたちのお話を聞きました。

スタートは３頭から

編集室：サラダファームさんのアルパカたちは、何頭からスタートしたのですか？

木村さん：最初はアルくん、モカちゃん、ナナちゃんの３頭からスタートしました。唯一のオスアルパカのアルくんは亡くなったのですが、ランちゃん、マロンちゃん、モモちゃんは全てアルくんの子供でサラダファーム生まれの子達です。
2021年7月に、福島の「のんびりアルパカ牧場」からオス２頭・そらくん、すばるくんがやってきて、現在は７頭を飼育しています。

編集室：サラダファームの子達はそれぞれどんな性格ですか？

木村さん：親子で言うとモカ＆ラン親子とマロン＆ナナ親子の対比が特徴的ですね。
モカちゃんはすごく子煩悩で、ランちゃんが生まれたときは人が近づくと怒ってましたが、反対にナナ&マロンはあまり気にしてなくてさっぱりした関係です。
モカちゃんの子煩悩ぶりがよくわかるのは授乳期間で、2年すぎてもランちゃんはおっぱいを飲んでました。今でもモモちゃんにあげてるおっぱいをこっそり飲んでます（笑）マロンちゃんはもう７ヶ月くらいで離乳しちゃいましたね。子煩悩なモカちゃんの２番目の子供・モモちゃんは自立心が強くて、お母さんから離れて一人で走り回ったりしてますし、本当にアルパカはそれぞれなんだなあと感じますね。

編集室：そらくんとすばるくんはもうここに慣れましたか？

木村さん：だいぶん慣れてきましたね。ちょっとまだ人が苦手なところがあって、ふれあいの練習をしているところです。

編集室：ふれあいをたくさんして、人を大好きになってくれるといいですね。

獣舎の様子をみせていただきました

場所を移動して、アルパカが寝たりする獣舎を見学させてもらいます。

木村さん：ここがアルパカとヤギ、うさぎの獣舎です。

編集室：わっ大きい！部屋がひとつずつあってしっかりした作りですね

木村さん：ここは以前馬の獣舎だったんです。それを少し改良したりして。
オスの大部屋が１つ、２部屋をメスが使っています。ごはんは乾燥した牧草を吊るしています。時間をかけてゆっくり食べることができますし、歯もよく使うことが出来るので。獣舎は最初藁を敷いていたんですけど、掃除のしやすさとか衛生面を考えて今は砂を敷いています。

編集室：アルパカたちはどんなごはんを食べているんですか？

木村さん：基本的に干し草を食べています。それとは別に、こちらのペレットも与えていますね。ペレットはお客様がアルパカに餌やり体験としてあげることもできます。ペレットは固形で扱いやすいので、アルパカたちを誘導したり、お散歩の練習をするときなどにも使っています。

編集室：ポケットに入れてさっと出せるので良いですね。他の施設さんでも、飼育スタッフさんのポッケによく入ってるのをみかけます。

木村さん：これはアルパカの毛刈りをするためのハサミです。

編集室：大きなハサミですね！毛刈りは年に１回ですか？

木村さん：そうですね、6月から7月ぐらいに毛刈りをします。１頭あたり２．３回に分けて刈っていますね。スタッフ一人が抑えて、一人がハサミでチョキチョキと。長時間抑えるとストレスになってしまうので日を分けています。今日は首、明日は胴って感じですね。

編集室：毛刈りした後の毛は何か利用していますか？

木村さん：せっかくの毛なので捨てたくなくてもう10年分ぐらい貯めているんですが、なかなか製品にするのが難しくて、課題ですね。

アルパカはクール？

アルパカたちのことを１頭１頭よく見てお世話をしている木村さん。木村さんご自身のことについても伺ってみます。

編集室：木村さんはずっと昔から動物関係のお仕事をしているんですか？

木村さん：そうですね、サラダファームに来る前は動物園にいたのでゾウとかサイもみてましたよ。

編集室：同じ草食動物でも、アルパカはここで初めて？

木村さん：そうです。なので家畜の動物…ここにいる動物たちは初めての飼育でしたね。

編集室：他の動物に比べて違うなあって感じたことはありますか？

木村さん：そうだなあ、アルパカは性格がクールなところかな。たとえばポニーとかはこちらを認識して人を見てこちらに寄ってきたりするんですけど、アルパカは…時々どのぐらい私のことを認識してくれてるのかなって疑問に思うこともあります（笑）見かけはとても人懐っこそうなんですが、意外と言うか。

編集室：そこがまた魅力ですよ。

木村さん：そうか、そうかもしれないですね（笑）

編集室：お世話で大変だなと感じることはありますか？

木村さん：アルパカは皮膚のトラブルが多いですね。最初は虫刺されからはじまって、治ったりひどくなったりをよく繰り返すので、ちょっとでも皮膚に異変があるとクリームを塗って悪化させないように…とこまめにケアしてますね。

どのアルパカの施設さんも気にしている皮膚トラブル。アルパカは上質な毛を保有するため、その皮膚はとても弱くトラブルに見舞われやすいのです。かわいくキレイなアルパカは、飼育スタッフさんの努力の賜物なんですね。

芝生広場でのふれあいタイム、そしてアルパカとかけっこ！

場所を移して、芝生広場の方へ。すると２頭のアルパカがスタッフさんに引かれてやってきました。サラダファームさんでは、毎日（水曜除く）アルパカのお散歩タイムがあり、その時間に芝生広場でアルパカと触れ合ったり、記念写真を取ることができます。

木村さん：草食動物は背後に立たれたり触られたりするのを嫌がりますので、アルパカと写真を撮る時はお客様に動かないでもらって、私たちがアルパカを動かしてセッティングします。

編集室：待っていれば良い位置にアルパカを連れてきてくれるんですか！絶対いい写真が撮れますね。

木村さん：今日は第4日曜なので「どうぶつふれあいスペシャルデー」なんですよ。ちょうど今からアルパカと一緒にかけっこをするんですが、走ります？

編集室：はい！…って、え？走る？

木村さん：芝生広場の端から、よーいどん！でお子さんたちとアルパカが一緒に走ります。アルパカ単体ではなく私たちが手綱をもってアルパカと一緒に走りますから安全ですよ。

もう数年…いや数十年全力疾走をしたことがない編集室ですが、またと無い機会なので走ってみることにしました。様子はこちらの動画をご覧ください。

ご覧の様に、アルパカはとっても早かったです。完全に追いついていません。ハアハアしなから２回走りました。そして併走できる木村さんの体力にも脱帽です。

毎月第4日曜日「どうぶつふれあいスペシャルデー」はアルパカをはじめ、さまざまな動物と触れ合える特別な日です。この日に合わせて来園するのもおすすめです。
催しの内容は変わることもあり、詳しい内容は当日のお楽しみなので行く前にはサラダファームさんのHPを確認してください。
※天候や動物の体調により急遽中止となる場合があります。

帰りはおみやげを買って

帰りにはたまご館へ寄りましょう。こちらは無料エリアにあり、デリやお土産を買いに立ち寄る人たちで賑わっていました。サラダファームさんオリジナルアルパカグッズもありますよ。

さまざまな催しや施設があり1日のんびりできるサラダファームさんをご紹介しました。
大人もお子さんも楽しめますのでぜひ遊びにいってくださいね。